外国人技能実習制度とは
- 日本の技能・技術・知識を開発途上国等へ移転することを図り、当該開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的として創設。
- 青壮年労働者を一定期間(最長3~5年間)産業界に受入れ、技能を習得した上で帰国後その技能を母国で生かす。
- 本邦労働基準法のもと、外国人技能実習生各人と直接雇用契約を結び技能習得活動を行う。
技能実習生導入のメリット
- 1. 安定した技術者の確保
規定の人数枠にて3年間安定的に技術者を確保。
(2017年11月施行の新制度においては5年の雇用も可能)
- 2. 若い人材による作業の効率化
20代から30代の若い人材を確保し作業の効率化・安全化に寄与。
- 3. 発展途上国への国際貢献
発展途上国への国際貢献ができ、さらに技術支援によりアジアへのビジネス拡大を期待することができます。
受入可能人数について
受入れ可能人数とは、企業様の常勤職員数により1年間に受け入れることができる技能実習生1号(1年目の技能実習生の資格)の人数です。
1年間で最大3人の技能実習生を受入れることが可能で、 2年目には更に3人、3年目には又更に3人の受入が可能となります。
この枠を最大限活用した場合、3年間で9人までの受け入れが可能となります。(下図参照)これは受け入れ開始して3年後以降、常に9人の技能実習生が活躍することとなります。
受入人数枠について
【受入人数枠】2017年11月新制度
実習実施機関の常勤雇用職員の総数 |
技能実習生の基本人数枠
(1年目1号の枠) |
301人以上 |
常勤職員総数の5% |
201人~300人 |
15人/年 |
101人~200人 |
10人/年 |
51人~100人 |
6人/年 |
41人~50人 |
5人/年 |
31人~40人 |
4人/年 |
30人以下 |
3人/年 |
技能実習生の現状について
平成29年度における技能実習生登録者は約27万人で、そのうちベトナム、中国で約75%を占めています。数年前までは中国人が半数以上でしたが、昨今ベトナム人が増加し28年度に登録人数が逆転しました。
2018年12月末「技能実習生」
国籍別構成比(%)
- ①ベトナム50% (164,499人)
- ②中国 24% (77,806人)
- ③フィリピン 9% (29,635人)
- ④インドネシア 8% (26914人)
- ⑤タイ 3%
- ⑥その他 6%
[参考]日本に在留資格を持つ外国人(全体)
- ①ベトナム50% (164,499人)
- ②中国 24% (77,806人)
- ③フィリピン 9% (29,635人)
- ④インドネシア 8% (26914人)
- ⑤タイ 3%
- ⑥その他 6%
(2018年12月末統計/法務省)
技能実習生受入れ可能職種-全80職種
(技能実習2号移行対象職種-2019年5月28日~)
農業・漁業関係 (4職種) |
|
建設・土木関係 (22職種) |
さく井 |
建築板金 |
冷凍空気 調和機器施工 |
建具製作 |
建築大工 |
型枠施工 |
鉄筋施工 |
とび |
石材施工 |
タイル張り |
かわらぶき |
左官 |
配管 |
熱絶縁施工 |
内装仕上げ施工 |
サッシ施工 |
防水施工 |
コンクリート圧送施工 |
ウェルポイント施工 |
表装 |
建設機械施工 |
築炉 |
|
食品製造関係 (11職種) |
缶詰巻締 |
食鳥処理加工業 |
加熱性水産加工
食品製造業 |
非加熱性水産加工
食品製造業 |
水産練り製品製造 |
牛豚食肉処理加工業 |
ハム・ソーセージ・ベーコン製造 |
パン製造 |
そう菜製造業 |
農産物漬物製造業 |
医療・福祉施設給食製造 |
|
|
繊維・衣服関係 (13職種) |
紡績運転 |
織布運転 |
染色 |
ニット製品製造 |
たて編ニット 生地製造 |
婦人子供服製造 |
紳士服製造 |
下着類製造 |
寝具製作 |
カーペット製造 |
帆布製品製造 |
布はく縫製 |
座席シート縫製 |
|
機械・金属関係 (15職種) |
鋳造 |
鍛造 |
ダイカスト |
機械加工 |
金属プレス加工 |
鉄工 |
工場板金 |
メッキ |
アルミニウム 陽極酸化処理 |
仕上げ |
機械検査 |
機械保全 |
電子機器組立て |
電気機器組立て |
プリント配線板製造 |
|
その他 (14職種) |
家具製作 |
印刷 |
製本 |
プラスチック成形 |
強化プラスチック成形 |
塗装 |
溶接 |
工業包装 |
紙器・段ボール箱 |
陶磁器工業製品製造 |
自動車整備 |
ビルクリーニング |
介護 |
リネンサプライ仕上げ |
|
|
|
社内検定型の 職種・作業 (1職種) |
|
よくある質問
- 受入までの期間はどのくらいですか?
- 選考に1か月、現地での講習で5か月、来日後の座学1か月と、概ね7か月程度で御社に入社という流れになります。選考スピード、実習生の習熟度合いによっても期間は多少前後しますので、場合によってはもう少し早く入社できることもあります。
- 実習生の日本語レベルを教えてください。
- 入国前の講習で全員日本語を学びますので、大体小学校低学年レベル程度は習得しています。
実習生一人で買い物、電車を使っての移動、電話等もできます。
個人差はもちろんありますが、入国して1年経ち 後輩である2期生を迎えるころには、相手の言葉を理解するにとどまらず 自分の意思も伝えられたり、後輩のサポートに入ってくれるレベルに成長する実習生もいるでしょう。
- 実習生の精神的なトラブルに対してどう対応したら良いですか?
- 最初のうちは言葉や環境にもなれないので緊張感や、コミュニケーション不足からくる相互不信に陥りがちです。企業様には実習生と積極的にコミュニケーションをとって頂けるようお話させて頂いております。
弊組合の巡回でも通訳を入れてしっかり実習生の話を聞き、企業様の要望も聞いて相互理解を深めるようサポート致しますのでご安心ください。
- 実習生の待遇はどのようになりますか?
- 基本的には日本人の労働者を雇うのと同じです。労働基準法にのっとり、最低賃金を守るのはもちろん、保険などに加入して頂く必要があります。
- 企業側が準備するものはどんなものですか?
- まず、技能実習指導員(5年以上の職務経歴を有する常勤の従業員)、生活指導員の配置が必要です。
また、宿泊施設も用意して頂く必要があります。広さとしては実習生2人に6畳が目安です。
家賃や光熱費等は実習生負担となりますが、彼らは生活をスタートするにあたり必要な設備を自分たちで準備することができません。ですので、台所、トイレ、シャワー、寝具、調理器具、テレビ等を提供して頂くことになります。
また、母国の家族との有効な連絡手段としてインターネットが使用できるようにして頂くことが望ましいです。
食事等は各自自炊となりますので、特に準備する必要はありません。
- 事業上の都合により、実習生の受入続行が困難になった場合は中止はできますか?
- 経営状態の悪化等でどうしても受入続行が困難になった場合は制度の救済処置として他企業様へ異動することが可能です。またその際の手続等もお手伝いいたします。
- 技能実習生の家族が同伴したり、途中で一時帰国したりする場合はありますか?
- 技能実習生の家族が同伴することは認められておりません。帰国に関しては期間を限定して一時帰国が入国管理局より許可される場合があります。
- メディエイト協同組合の組合員ではありませんが、実習生を受け入れられますか?
- 弊組合の組合企業様のみ受け入れが可能です。組合員ではない企業様の場合は、お打合せの際に加入についてのご説明もさせていただきます。